シヴァナンダヨガとは

ヨガのベネフィット

*循環器系を優しく活性化させます

近年のフィットネスは心機能のトレーニングに重きをおいています。ヨガアーサナ(運動)もこの点を明確に考慮しています。逆立ちのポーズや腹式呼吸は心臓に戻る静脈流を増やし心臓の鼓動を強化します。

ポーズによる内臓のマッサージは末梢の細胞まで血流を行き届かせ栄養と酸素を身体の隅々まで届けます。

*背骨の歪みの是正

脊柱の後弯、前弯、側弯を一連のポーズで整えます。歪みに伴う痛みも軽減されます。

*筋肉の長さと強さのバランス

ヨガの運動では筋肉の強さと柔軟性を増幅します。しかし、熟練者の身体を見ても異常に発達した二の腕や股関節の極端な柔軟性はありません。強さと柔軟性のバランスを育てます。

*ホルモンバランス

逆立ちのポーズは脳への血流を増やし、脳下垂体の神経コントロールが改善されます。これにより代謝をつかさどる甲状腺や感情のバランスをつかさどるアドレナリンなどの大切な内分泌の働きが調節されます。

特定のアーサナは分泌腺をマッサージするように働きます。

*消化管、肝臓やすい臓から膀胱までアーサナによりマッサージされ、血流が促されデトックスされます。

*自律神経

アーサナのシークエンスの前半は伸したり緩めたりすることで、後半は圧迫したり緩めたりすることで、副交感神経の「休息と再生」機能を活性化させます。同時に交感神経の「闘うか逃げるか反応」を過剰に刺激することを避けています。

*オートサジェスション(クラスの最後に行うリラクゼーションのこと)による深い安らぎ

運動神経と感覚神経の伝達が規則正しくなり、大脳の隣接する2つの部位に記録されます。リラックスの波動はつま先から始まり頭に至ります。視覚化(運動神経)とリラックスしているという感覚(感覚神経)はとても似ています。運動神経と感覚神経を司る部位が隣接していることは驚くことではありません。

アーサナの間の短いリラックスはこの両神経を調和させるのでとても大切です。

*ナディ(経絡)

ヨガの古典書によると体の内には72000のプラナ(生気)が流れる微細なナディと外にはオーラが取り巻いているといいます。ナディの交差点におけるプラナのつまりが体の部位のエネルギー不足もしくは過剰を招きます。12の基本のポーズは指圧のようにこのツボを刺激しバランスを整えます。ヨガのクラスのあと若返ったように感じる一つの理由です。

*ハタヨガ 太陽と月の合一

プラナ(上昇するエネルギー、呼吸をサポート)は太陽(ハ)を、アパナ(下降するエネルギー、排泄をサポート)は月(タ)をしめします。一連のアーサナにより、この2つのエネルギーを太陽神経叢に集め、他にはない心地良い感覚が得られます。

*チャクラへの効果

微細でスピリチュアル層の意識に相当する7つのエネルギーの中心

上級プラナヤマ、マントラの唱和、よりチャクラに眠るクンダリーニを目覚めさせることができます。幽体のチャクラに相当する肉体の神経叢がアーサナにより刺激されるとチャクラの存在を初めて意識することができます。

12の基本のポーズとは

シバナンダヨガ12の基本のポーズを練習する順に説明します。
1 シルシアーサナ 頭立ちのポーズ
逆立ち系のポーズは心臓に戻る静脈の流れを促し、心臓を強化するとともに静脈瘤を軽減します
禁忌:高血圧症、首の怪我、生理中
肩の筋肉を強化します。
脳下垂体の働きを良くします。(仮説)
胃下垂の是正
脳への血流を増やし自律神経を調節します。
腕の筋肉に働きかけ脚をリラックスさせることでバランスを改善します。
プラナ(気)の流を頭に集めます。
逆立ちによりアパナ(排泄を促す下降するエネルギー)を太陽叢と繋ぎます。
アジナチャクラ(第三の目)にエネルギを与えます。
2 サルバンガーアーサナ 肩立ちのポーズ
首と背中の上部をストレッチし下部を強化します。
甲状腺と副甲状腺のバランスを整えます。
ストレッチは首と肩のストレスに伴う緊張を和らげます。
禁忌:生理中
首のエネルギーの滞りを取り除きます。
逆立ちのポーズと首を締め付けることでプラナ(上昇するエネルギー)とアパナを太陽叢に集めます。
首元のヴィシュダチャクラを刺激します。
ハラアーサナ 鋤(すき)のポーズ
3 脊柱の前弯の改善
つま先から首まで身体の背面をストレッチします。
腹部の内臓を優しくマッサージします。
ストレッチにより安らぎの副交感神経を刺激します。
首と背のエネルギーの滞りを取りのぞきます。
プラナ(上昇するエネルギー、呼吸をサポート)と、アパナ(下降するエネルギー、排泄をサポート)この2つのエネルギーを太陽神経叢に集めます。
4 マチヤーサナ 魚のポーズ
脊柱の後弯の改善
腕を強化し、胸郭をストレッチします。
甲状腺と副甲状腺のバランスを整え、免疫細胞を分泌する首の近くの胸腺を優しく刺激します。
慢性気管支炎や喘息を緩和します。
喉と首のエネルギーの滞りを取り除きます。
腹部をストレッチすることでプラナ(上昇するエネルギー)アパナが太陽叢に合一することを強化します。
胸の中心のアナハタチャクラを刺激します。
首元、胸郭、腹部をストレッチすることで安らぎを促す副交感神経を優勢にします。
肩立ちと魚のポーズの対になるポーズで背中全部のバランスとリラックス効果があります。
5 パスチモタナアサナ 前屈
脊柱の前弯の改善
つま先から背中の上部まで身体の背面をストレッチします。
すい臓に自然なマッサージを与え糖尿病を予防します。
腹部の内臓を優しくマッサージします。
完全にストレッチするこにより安らぎの副交感神経を刺激し、このアーサナの後神経を落ち着ける効果があります。
背骨に沿って流れるナディ(経絡)のエネルギーを解放します。
プラナ(上昇するエネルギー、呼吸をサポート)と、アパナ(下降するエネルギー、排泄をサポート)この2つのエネルギーを太陽神経叢に集めます。
ムラダアラ、スワディスタナ、マニプラ、この下部の3つのチャクラを刺激します。
6 ブジャンガーサナ コブラのポーズ
ダイナミックな動きで循環器系を刺激します。
脊柱の後弯の改善
首と背中の上部を強化し、胸郭をストレッチします。
女性の生殖器(卵巣)をマッサージします。生理に伴うトラブルを解消します。
緊張と弛緩によりストレス耐性を改善します。
短くパワフルな収縮は首元のエネルギーを解放します。
太陽叢を刺激することで太陽と月(ハタ)を合一させエネルギーを身体全体に戻します。
7 シャラバーサナ バッタのポーズ
ダイナミックな動きで循環器系を刺激します。
背中の下部を強化するとともに脊柱の前弯の場合の保護にもなります。
消化管をマッサージします。
緊張と弛緩によりストレス耐性を改善します。
太陽叢を刺激することで太陽と月(ハタ)を合一させエネルギーを身体全体に戻します。
8 ダヌラーサナ 弓のポーズ
ダイナミックな動きで循環器系を刺激します。脊柱の後弯の改善
太ももを強化し、胸郭をストレッチします。
糖尿病を予防するすい臓と、卵巣、腹部の内臓をマッサージします。
首元、胸郭、腹部をストレッチすることで安らぎを促す副交感神経を優勢にします。
太陽叢を刺激することで太陽と月(ハタ)を合一させエネルギーを身体全体に戻します。
9 アルダ マチエンドラーサナ 背骨を半分ねじるポーズ
脊柱の側弯の改善
足のつけ根の外転筋をストレッチし背中の筋肉を強化します。
腸をマッサージし便秘を解消します。
脊髄神経の圧迫を緩め、末梢神経の働きを強化します。
左右の経絡を調和させます。

10 カカーアーサナ カラスのポーズ
ひざを開いてスクワットのように座り、肩幅に広げた手を、指は大きく開き少し内向きに、マットに置きます。肘を少し曲げ、二の腕の上部に膝を乗せます。頭は上げて少しずつ手にバランスを移し体重を傾けていきます。両足を地面から離し親足指をつけます。
手首と腕を鍛え、集中力を高めます。
※マユラーアーサナ 孔雀のポーズがベーシックポーズと紹介されていますが、ベーシックではなくアドバンスポーズです。変わりにカラスのポーズが教えてられています。
11 パーダハスタアーサナ 立位前屈
頭への血流を穏やかに増やします。高血圧症の方も行えます。
脊柱の前弯の改善
つま先から首まで身体の背面をストレッチします。
腹部の内臓を優しくマッサージします。
ストレッチにより安らぎの副交感神経を刺激します。
背骨に沿う中心の経絡(ナディ)のエネルギーを解放します。

12 トリコナーサナ 三角のポーズ
ダイナミックな動きで循環器系を刺激します。
脊柱の側弯の改善
腸腰筋腕をストレッチし強化します。
副腎への血流を促増やします。腎臓をマッサージします。
緊張と弛緩によりストレス耐性を改善します。
背中の側面の筋肉強度を高めることで背中全体のリラックス効果があります。
左右のナディ(経絡)を調和させます